自然と一体?
家を感じ、四季を持ちよくすごすためには、家の中の環境ばかりを考えていてはダメ。
時には風の気持ちよさに感動し、日差しの気持ちよさを存分に味わいたいもの
■風を感じコントロールする
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自然の風を感じる家をつくるには、どういった工夫が必要なのでしょうか。
よく誤解されるのが、窓が大きいから大丈夫!ってこと。大きいからといって、風通しのいい家が出来るわけではありません。
窓から風が入るためには、次の3つの条件がポイントになります。
- 窓が2面以上あり一直線に対面していること
- 必要な時は常に開けておけること
- 風向きを考慮すること(主風方向を確認する)
これに加えて
上の図のように高低差を使うと、とても風の通りが良くなりますし、例え一カ所しか取れないような場合でも、窓の種類を考える、袖壁の工夫をするなどで解決できる場合もあります。
風の流れをシミュレーションした例
上記の図は「配風図」と呼ばれるもの
この図から分かるのは、その土地に良く吹く風、いわゆる地域風。
これを読み解くことによって、夏の昼間はどこからの風が多いのか、夏の夜はどこから風が吹くのか
などを考え、窓の配置や種類の選定に活かします。
さあ、窓をデザインしましょう。
■日差しをコントロール
冬の暖かい日差し、とても気持ちがいいですね。
冬はなるべく暖かい日を入れるために軒の少ない家にして・・・
ところがそうして、夏になると・・・・
日が入ってきたら暑くて、暑くて、昼間なのにカーテン閉めっぱなし なんてことも
家を建てる場合
日差しの状況をしっかりと把握しておくことがとても重要ですね。
1月1日 朝7時の日照 | 1月1日 昼12時の日照 | 1月1日 午後3時の日照 |
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8月1日 朝7時の日照 | 8月1日 朝10時の日照 | 8月1日 昼12時の日照 |
上の図18は、それぞれの季節の日照の角度を表したものです。
これまでは、こういった日照角度などを参考に、その家の日照を考えていたのですが、実際には前に建物が建っていたり、障害物があったりと、単純なものではありません。
そこで今では
下の絵のように、PC上の仮想空間に建物を配置、
実際に前面や、横に立っている周りの建物も配置し、それらがどう影を作っていくのか
どのように影が動いて行くのかをシミュレーションします。
もちろん、それは1月1日から12月31日まで任意の日を設定し、動かすことが可能です。
これを参考にして
実際に気に入った土地があれば、PC上で予め日当たりを検証することも可能ですし
実際の建物の軒の深さなどを決めるのにも大いに役立ってくれます。
これらのことにより、
今まで分かりづらかった日照が、ほぼ正確に画面上で確認することができるようになりました。
■もちろん高い断熱性能も
自然を積極的に取り入れる住宅は、断熱性能などとは真逆だ、と考えられる人もいると思います。
ですが考えてみてください。
夏の暑い日、断熱性能の悪い家では、暑くて暑くてたまらずエアコンフル運転。
かたや、きちんと断熱できた家では、家の中は木陰のような状態で涼しいので窓を開けて風を取り入れる。
こんなことが現実にあるんです。
実際、2010年の今年の猛暑の中、エアコンをつけずにすごした、という方が何組もいらっしゃったのは
弊社にとって嬉しい事実です。
ですから家を計画するときには
高い断熱性能、風の向きを考える、日射の入り方をきちんと検証する
など総合的に考えることが大切です。
そういった考えかたを「パッシブ技術」と呼びます。
断熱性能については「家の燃費」として分かりやすく書いたつもりですので、是非とも下記からお入りください。
■息吹木の家
これまでお話しした息吹木の家のイメージ
こんな感じかな、と思います。
高い断熱性能に支えられ、
人に優しい自然素材を使い、
光や風とも仲良くし、気持ちよくらしていく。
そんな昔の家の良いところ、いまの家の良いところ
両方を併せ持つ家
皆様も一度息吹木の家を見に来てください。
そして感じてください。
家って、こんなに気持ちいいものなんだ
きっとそう感じて頂けると思います。