ZEH住宅
長期優良住
日本の現状
右の図を見てください。
これは、日本、アメリカ、イギリスで建てられた住宅が、建てられてから壊されるまでどれくらいの年数だったのかを示しています。
日本がダントツで年数が短いのが解りますね。
そう、これが問題なんです。
せっかくの資産としての家、大金を投じて苦労して建てた家が、
たった30年で取り壊されているこの現実
高度成長期からバブルにかけてのこういった流れは、何としても断ち切らねばなりません。
そこで、国は2008年「長期優良住宅の普及に関する法律」を公布し、家が長く住み続けることができ、資産となるような社会にしていくための第一歩としました。
- 造っては壊す、という消費型社会
- ↓
- 良いものをきちんと手入れしながら長く使っていく
- というストック型社会へ
実際、国土交通省では平成26年3月に「中古戸建て住宅に係わる建築評価の改善に向けた指針」を策定しております。
それが下記の図です。
青の点線で書かれているのが今までの家の価値を表したもの
20年~25年すると、家の価値はゼロ。
それではあんまりだということで、取り組んで是正しようとしているのが青の実践。
さらに、赤のB つまり経年変化による劣化を修繕、もしくはメンテナンスすることにより、さらに住宅としての寿命を延ばす
、もしくは価値を落とさない、ということ。
この計画の青の実践 これこそ「長期優良住宅」なんです。
長期優良住宅の中身
この長期優良住宅の中身。
時代に合わせてちゃんと進化してきています。
2022年、大きな見直しがありました。
まずは現行の長期優良住宅の中身がこちら。
耐震性や耐久性・維持保全について、必要な措置というものが細かく決まっています。
その中で改正になったのが主に、
①災害配慮基準の創設
②省エネ性能上位等級の創設
が認定基準に追加されました。
①災害配慮基準の創設
今まで、長期優良住宅の認定はあくまで『新築で建てる家』についてのみ認定が行われてきました。
この家にのみ認定してきたというところに、国がメスを入れたのが、災害配慮基準の創設です。
皆さんもお気づきの通り、昔はなかったゲリラ豪雨や土砂災害、想像を超える洪水など、災害の頻発化や激甚化を踏まえ、認定基準として、[自然災害による被害の発生の防止または軽減に配慮されたものであること]という項目が追加されました。
簡単に言うと、家がいくら上部でも、災害のリスクが高い地域には長期優良住宅の認定はできない。
ということ。
基本方針として、
A:地すべり防止区域
B:急傾斜崩壊危険区域
C:土砂災害特別警戒区域
D:災害危険区域
E:津波災害特別警戒区域
F:浸水被害防止区域
A・B・C :国の基本方針として認定しない
D・E・F :国の基本方針として認定しない または必要な措置等
と決まっています。
昔ながらの土地に家を建てるという方も多いので、ここに関しては複雑な気持ちです。
②省エネ性能上位等級の創設
が明記され、今まで認定に必要のなかった一次エネルギー消費計算が必須となりました。
そう。断熱等級4(Ua値0.87)という時代を脱却し、
断熱等級5(Ua値0.6)かつ一次エネルギー消費量計算となったことで
断熱が多少良く、かつ設備でエネルギー消費をすることを少なくすること。
つまりは、エネルギーの無駄遣いをやめるために、住宅業界にもメスが入り始めたということ。
これは手続きこそ煩雑なものの、とても喜ばしいこと。
家を建てる側にとっては、メリットしかない改定になりました。
そして、建てた後は・・・
維持保全を自分たちで行いながら、永く快適に過ごせるよう。
長く安心して住まえるよう維持保全計画書という履歴を一緒に取りながら
良質な住宅で暮らしていけるというわけです。
もっと詳しく知りたい!という方はこちらのページをご覧ください
一般社団法人 住宅性能評価・表示協会
www.hyoukakyoukai.or.jp/download/pdf/chouki_sin_202304.pdf
長期優良住宅の普及状況
下の図をご覧ください。
長期優良住宅認定制度は平成 21年6月4日より施行され、令和 3年度末で累計135万戸以上が 認定
を受けています。(実績数は 新築と増築・改築の合計) 認定戸数は年間10万戸程度で 推移しており、
新築される一戸建 て住宅の約4戸に1戸は長期優良 住宅の認定を取得しています。
※一般社団法人 住宅性能評価・表示協会パンフレットより引用
平成21年からはじまり右肩上がりに長期優良住宅は増え続けています。
長期優良住宅のメリット
住宅ローン控除
住宅ローン控除とは、居住の用に供する家屋で、住宅の引渡し又は完了から6ヶ月以内に居住の用に供するもの、床面積が50m2以上、店舗等併用住宅の場合には、床面積の2分の1以上が居住用であること、借入金の償還期間が10年以上であること、合計所得金額が3000万円以下である場合に税務署に確定申告をすることによって受けられる所得税の控除のことです。
長期優良住宅の場合、この住宅ローン控除の控除対象借り入れ限度額の優遇があり、一般住宅が3000万円のところ長期優良住宅は5000万円まで引き上げられます。控除率は0.7%のため、5000万円の1%が一年の控除額となり、最大控除額は13年間で455万円です。
不動産取得税
続いて不動産取得税ですが、不動産取得税とは、土地や家屋を購入したり、家屋を建築したりして不動産を取得したときにかかる税金です。 有償であろうと無償であろうと、登記があるかないかにかかわらず、売買・贈与・交換・建築(増改築含む)などによって取得した場合にかかります。床面積が50m2以上240m2以下で都道府県の条例で定める申告した場合に、課税標準から一定の控除額を引いた後に、3%の税率をかけて算出されます。
一般住宅の場合1200万円控除なのですが、長期優良住宅の場合1300万円の控除を受けられるため、税金が減額されます。
登録免許税
登録免許税とは、例えば新築した場合、所有権保存登記というものを法務局に行います。一般住宅の場合不動産の価格に対して0.15%の税金がかかりますが、長期優良住宅の場合0.1%に優遇されます。その他所有権移転登記についても軽減されます。
固定資産税
最後に固定資産税ですが、床面積が50m2以上280m2以下の場合に、一般の戸建の場合3年間、一般のマンションの場合5年間2分の1減額される措置があるのですが、長期優良住宅の場合、一戸建てで5年間、マンションで7年間2分の1減額になる優遇を受けることが出来ます。
このようにいろいろな税制優遇が受けられるのがメリットとしてあげられます。
ふら
長期優良住宅の認定を受ける場合、住宅ローン金利の引き下げなどが受けることができます。
リバーモーゲージ
皆様はリバースモゲージってご存じでしょうか??
リバースモゲージとは、ごく簡単に言うと、家を担保にしてお金を借りることです。
今までだったら、家の価値は20年くらいでなくなってしまうので、こんなことは考えにくかったのが事実ですが
長期優良住宅のように家の価値が長い間続く物件で、しかもそれを国が認定している、というお墨付きまであれば
こんなことが可能になります。
これなら老後の資金も、お子様に面倒をかけずに調達することが可能です。
豊かな暮らしへ
右の図を見てください。
(クリックで大きくなります)
家を50年で建て替えた場合と、200年で
建て替えた場合のコストの差をしめして
います。
50年と200年、ちょっと極端すぎる
と思われるかもしれませんが、わかりやすく
ということでご勘弁下さい。
驚くべきは
その差は200年のものは、コストが2/3
程度まで低くて済むということ。
欧米は、最初に説明したとおり、家を長く住み続けるので、そのお金を家とは別のことに使えるので、豊かな生活が可能になっている
といわれています。
息吹木の家の長期優良住宅
家づくりで大切なこと
- ・安全・安心な家であること → 耐震性能が高い 全棟許容応力度計算
- ・快適な家であること → Ua値 0.40以下 G1基準以上 C値 0.5前後
- ・長く住み続けられる家 → 耐久性能が高く、維持管理が容易
こんなことを基本にして、家でくりを行ってきた弊社にとっては、長期優良住宅はまさにそれを具現化す るものでした。
地域の中でも、いち早くこれに取り組むことができたのも、当初からその性能、その基準に適合するようなものを造っていたからに他なりません。
ですから弊社は、今後も長期優良住宅を基本として家造りを行って参ります。
そして、その証明のために認定とることをすべてのお客様におすすめしています。
国の施策、時代の流れ、ともに「長く住み続けらっれる家づくり」が必須の時代にきています。
認定をとることによるメリットは、必ず益々大きなものになり、回りまわって後の世代に回ります。
私たちの世代で、スクラップ&ビルドの、もったいない時代を終わらせましょう。
ZEHビルダーとして
「住まい」のCO2排出量・エネルギー消費量
日本のCO2排出量のうち、住まい(家庭部門)からのCO2排出量はその16%を占め、
特に、居住中のエネルギー消費を減らすことは、CO2削減を大きく促すと言われています。
・日本のCO2排出量のうち、住まい(家庭部門)からのCO2排出量はその16%に当たる年間1億9200万トンを排出しています。
・これを1世帯あたりにすると、3.4トンです。杉の木が1年間に吸収するCO2排出量に換算すると、約384本になります。
環境問題を改善するための、世界の動きと日本の取り組み
現在、気候変動による環境破壊を改善することが
地球規模の課題となっています。この状況をうけて
2015年12月フランスパリで開催された
COP21において、温室効果ガス削減のため、
【パリ協定】が採択されました。
↓
公約達成に向けた日本の取り組み
国はCO2削減目標を2030年度に、
2013年度比で26%削減する
ことを国際公約としました。
その中でも1990年から大きく排出量が増加した
私たちが暮らす住宅を含む【家庭部門】、卸小売業や
病院等の【業務部門】。
この2つの部門は2030年度に2013年度比
約40%削減という大きな目標が設定されています。
日本では家庭部門のCO2排出量の施策の一つとしてZEH住宅を推進しています
そもそも、ZEHってなんだろう?
環境負荷の観点から、ZEH住宅が大切になることはご理解いただけたかと思います。
ではそもそも、ZEHとはなんでしょうか?
ZEHを達成するために必要なポイントは、「断熱」「省エネ」「創エネ」の3つです。
1.断熱
無駄なエネルギーを使用せずに、断熱材はもとより、断熱窓や断熱扉等を活用しエネルギーロスを最小限に抑えます。
2.省エネ
電力の消費量が少ない製品を使用する等、消費する電力量を減らします。
3.創エネ
創エネ設備機器では太陽光発電システム等があります。エネルギーを生み出して電力をためましょう。
息吹木の家 ZEH
環境問題に対し、まずは建築的アプローチで対応し、
ご家族が「家中どこでも暖かく、健康で快適な暮らし」を実現する住まいこそが私たちの考えるZEHです
こどもたちの未来のために私たちができること
いろいろなことを書きましたが、環境問題を考えるうえで、少しでも未来の子どもたちに『負の遺産』とならない家づくりを
していきたい。そのためのひとつの手段として、息吹木の家ではZEH住宅をおすすめしています。
昨今、梅雨時期には大量の雨が降り、全国各地で土砂災害や洪水などの被害に見舞われています。
冬は暖冬傾向が続いており、未知の感染症も出てきました。
自分の子どもや孫が大きくなるころには地球はどうなってしまうんだろう。。。
私たちが育ててもらった環境と同じように過ごしていけるだろうか。
そんな大きなことを考えて、小さな工務店でもできるZEH住宅をおすすめしたいと強く思うようになりました。
少しでも、地域材を使って、地産地消を目指し、少しでも自給自足の家を建てて、CO2を減らしたい。
家一軒でできることはわずかかもしれません。
ですが、少しずつ、少しずつだけでも、自分たちができる、環境問題に対してのアプローチをしていきたい。
ZEH住宅はもちろんご提案であり、この想いも強制をするものではありません。
こんな想い出ZEHのお話をしていることを、皆さんに知っていただきたく、文章にしました。
新築住宅に対して、ZEHの割合は以下のとおりです。
ZEH普及目標と実績
弊社息吹木の家株式会社は、ZEH住宅を推奨しており、ZEHビルダーとして登録し、以下の通りの目標を掲げています。
遅ればせながら、2019年度に再度ZEH住宅の勉強を重ね、上記に書かせていただいたような気持が芽生えました。ZEH住宅の取り組みは2016年度から始まっており、弊社としても積極的にお話をしてこなかったこともあり、実績は以下の通りとなっています。
ZEH住宅は一言でいうと、ゼロエネルギー住宅なのですが、環境負荷の観点や、電力高騰による家計の圧迫、もっと広義でいうと、地球温暖化対策の一環として、今や欠かせない重要な選択肢となっています。
もちろん、メリット・デメリットがあるため、今まで通りお客様とよく話し合い、決定していきますが、
私たちとしては強く、ZEH住宅をおすすめしていきたいと考え、以下の目標としております。
お客様へのメリットなど詳しくお話をさせていただく資料などもご用意をしています。
是非、お話をさせてください。
ZEH住宅の実績と目標値
2016年度 |
2017年度 |
2018年度 |
2019年度 |
2020年度 |
2021年度 |
2022年度
|
2023年度 | 2025年度 |
実績 | 実績 | 実績 | 実績 | 実績 | 実績 | 実績 | 実績 | 目標 |
20% | 0% | 25% | 0% | 25% | 75% | 100% | 100% | 75% |