S邸夏の温度
この夏(2013年)、我が家を新築し、色々なことを試してみました。
その中でも大切な実験項目が「断熱、遮熱」のことでした。
勉強をする中で、温度のシミュレーションもやってみましたが、やっぱり実際の温度を測るのが一番
データーロガーをおいて温度測定をやった結果がこれです。
データーは7月の12日~8月28日までとりました。
そのなかで、特徴的で分かりやすかった8月1日から11日までのデーターを示しています。
湿度は省き、温度のみのグラフです。
グラフは、青色が外気温で気象庁のデーターから頂いてきました。
赤色が室内温度です。
〈気温測定状況〉
温度の測定場所は1階。
南側の窓の脇にしつらえた本箱の隅、高さ1.2mくらいのところ。
朝涼しい空気を取り入れ、昼は窓を閉め切りました。
南側の窓は、1Mくらいの庇を兼用するベランダが付いていて、日差しを遮蔽しています。
内部には「ハニカムサーモスクリーン」をつけ、さらに断熱・遮熱を強化しました。
もちろん、エアコンは使用していない状況での測定です。
〈考察〉
とにかく特徴的なのが、室内温度が外気温を上回ることがなかったこと。
一般的な高断熱住宅は、結構性能が良いと言っても、下記のグラフのように、遅れて室内温度が上がり、なかなか下がらないということを考えると、かなり優秀だと言えます。
特に最後の日は、外気温35.7℃まであがりましたが、室内温度はピークでも30℃ちょっとでした。
ちなみに、下記のグラフは、一般的な高断熱・高気密と言われている住宅の夏の温度変化の様子です。
外気温が最高34.5℃くらい
で
室温は外気温が最高を記録した後に、それより高い37.5℃くらいを記録しています。
これが、高気密住宅は、夏暑い、と言われる所以です。
参考: 高断熱住宅の一般的な温度変化シミュレーション
そして、S邸の2日間の夏の温度変化
どうでしょう??
上記のグラフと温度変化は違うものの、この2日間も35℃を超えています。
それを差し引いて考えても
S邸では室内の温度変化が緩やかで、外気温を追い越して暑くなっていない様子がよく分かります。
断熱、のみならず、パッシブの技術、そして遮熱をしっかりやった結果です。